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台風は通り過ぎたみたいです。 [日々の記録]

やっと風が静かになって、虫の声が聞こえてきました。

先ほどまでは、緊急速報メールが、スマホに頻繁に届いていました。

台風は北のほうに移動していったようです。

でも、河川の増水は、これからが心配です。

川の近くの方は、どうか、お気をつけてください。
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「錯覚」ということについて学ぶ [産業カウンセラー]

産業カウンセラーの自主学習会では、いろんなことを勉強する機会がある。

先日は、Tさんが、「錯覚への招待」というお話をしてくださった。

錯覚とは、知覚された対象の性質や関係が、刺激の客観的性質や関係と著しく食い違う現象。

蜃気楼やドップラー効果は、物理的錯覚。

心理的な錯覚は、1.生理的錯覚、2.近く的錯覚、3.認知的錯覚など

生理的錯覚の中で具体例として、「ヘルマン格子」というのを見せてもらった。

http://www.kecl.ntt.co.jp/IllusionForum/v/hermannsGrid/ja/index.html


黒地に白い格子が描かれているものだけど、白い線の交差点に、黒い丸が、点滅して見える。
見ている中心ではなくて、周囲に現れては消える。

すごく不思議。

その他にもいろんな画像を見せてくれた。
そんなはずないのに、そう見える。

錯覚については、いろんな人が、いろんな説を唱えているが、ちゃんと解明されてはいないらしい。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/64/12/64_12_1899/_pdf/-char/en

その他にも、適応的無意識とか、偽りの記憶の植え付けとか、思考の錯覚とか、ポジティブ・イリュージョンとか。

錯覚は、上手に使えば、自分自身をポジティブな方向にだますことができる。
ポジティブな感情を意図的に起こすことができれば、幸福感や満足感を増すことができるし、逆に使ってしまうと、悲観的な毎日を過ごすことになってしまう。

錯覚は、人類の先祖の時代から、生き抜くために獲得した能力ではないかと、講師役のTさんは、言っていた。

「人は錯覚するものなのだ」ということを知っているといないとでは、人の話を聴くということに、大きく影響しそうだ。

タグ:錯覚
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専門書って、買うときはとても高いけど、売ろうとすると二束三文だったりするんだが。 [これはいいかも!]

いろいろと勉強していると、特定の分野の専門書を買うことが多いんだけど、これがとてもお高いんですよね。
2,000円以上する本はざらですし、もっともっと高価な本もあります。
図書館で借りればいいと思うけど、必要な本はだいたい、近所の図書館にはおいてないし、もしあったとしても、勉強するのに十分な期間までは借り続けられないかもしれない。
というか、期限か決まっていると思うと、じっくり読めない。
だから、大枚をはたいて、自分で買っちゃう。

でも、一通りお勉強が済んでしまうと、そういう専門書って、厚いし、重いし、場所を取るので困ったりしてきます。

自宅の中に広い書庫でもあれば、買った本は全部、学んだ記念として残しておきたいんですけどね。
なかなかそれも難しいのが現実。

しかし、近所の本の買取店などに持って行っても、一般の人たちに需要がない本は、そんなに高くは買ってもらえません。
ベストセラーになった本とか、人気の本なら、新しければ新しいほど、高く買ってもらえるようですけどね。

などと、常々考えていたわけではないんだけど、たまたま見た本の買取サイトのトップページに、私のバイブルともいえるような書籍が掲載されていたので、興味を持って見てしまいました。

↓この本。



なんと、買取価格が660円ですって。

買ったときは3,000円ぐらいしたのに?

そうだよなあ。
昔、溜まりすぎたコミックスや小説を古本屋さんに持って行ったら、1冊10円ぐらいにしかならなくて、すごくガッカリしたことがあったことを思い出しました。
それ以来、古本屋に行ったことはありません。自分が好きで買った本なのに、そんなに安い値段がつくのでは、悲しいから。

でも、このサイト、「専門書高価買取」とうたっているので、試しに、他の本買取サイトを調べてみることにしました。

全国的に有名な「ブック〇フ」のサイトを見つけたので、「キャリア開発24の扉」の買取価格を検索してみたら、360円でした。

そうか、件のサイトの方が、少しは高く買ってくれるんだ。

いや、この本は売ったりしないよ、私の心のバイブルだから。

でも、他の本を売ろうと思うことがあるかもしれないから、試しにもうちょっと比べてみよう。

↓この本は、新品で買うと、1,500円ぐらい。



ブック〇フ 400円
件のサイト 580円

少しは高いね。

↓この本も、新品を買うと、1,500円ぐらい。



ブック〇フ 500円
件のサイト 900円

これはだいぶ差がついた感じ。

↓誰かが持ってそうなこういう本は、買うと3,000円ぐらい。



ブック〇フ 300円
件のサイト 610円

これは、倍以上の差が出ましたね。

↓こういう本は、わたしには縁が無いものだけど、買えばなんと9,000円!



ブック〇フ 260円
件のサイト 3,090円

驚愕!
この差は何??

やはり、もし、本を売るようなことがあったら、少しでも高く買ってもらえた方がいいよねえ。
なにせ、一度は自分の手元にあったものなんだから。

いづれ断捨離を決意して、手元にある本を泣く泣く手放すようなことになったときには、このサイトを利用させてもらうことにしよう。

件のサイトというのは、↓こんなサイトです。

本の高額買取専門店【BOOKRIVER】 専門書・医学書・ビジネス書等の買取を主に取り扱っている本買取専門店です。

↓トップページは、こんな感じでした。
bookriver.png

↓こちらをクリックすれば、このサイトに行けます。
専門書売るなら【ブックリバー】

サイトの中を見てみましたら、

■ブックリバーのメリット7点
1.業界驚きの買取率
2.買取価格公開
3.買取金額が1点ごとに分かる
4.スピード対応
5.配送無料
6.コスト削減分で買取価格がアップ
7.減額基準をゆるく設定

だそうです。

もし、お手元に、分厚くて重い、高価な専門書がたくさんあるという方、試しにこのサイトに行って、買取価格を調べてみてはいかがでしょうか?

本の後部にあるISBN番号、CD・DVDのJANコードを入力すれば瞬時に買取価格を調べてくれるそうです。
あー、CDやDVDも査定してくれるんですね。
これは、役に立つかも。

専門書売るなら【ブックリバー】

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驚いた! [日々の記録]

久しぶりにここを開けてみて、げ!半年も放置していたんだ!ということにも驚いたけど、なんと、半年前に「NLP」について書いていたんだということを見て、再度驚いた。
ひょんなことがきっかけで、これから「NLP」を勉強することになっていたから。

なんかの縁があったんだろうか。

まあ、勉強すれば、カウンセリングの方にも、何らかの形で役に立つかもしれない。

4月以降、何かがいろいろと動き出した感じで、忙しくなってきた。
ずっと休んでいた合唱にも復帰したし、それに付随して、いろんな役割が振られるようになってきた。
お役に立つことであれば、謹んでお受けしていきたいと思っている。

お声かけしてくださる方がいて、新しい仕事も、少しづつ増えてくる予定。

あと1か月ちょっとで暦が廻る年になるけど、世の中の多くの人に比べたら、まだまだひよっこみたいなもん。
頑張らないとね。

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NLPについて、ちょこっと勉強してきました。 [産業カウンセラー]




「NLP」という言葉は耳にしたことがあったものの、具体的にどんなものかは知らなかった。
所属している学習会で、年に一度、ひたすらビデオを見て勉強するという日を設けているのだが、今回は「NLP」を希望したメンバーがいたので、協会からこんなビデオを借りて、朝から夕方まで、ひたすらDVDを見てきた。

このDVD、1998年ぐらいに、マイク・バンドラントさんという講師を日本に迎え、10日間のセミナーを開催した折の講義と演習を映像化したもので、全4巻、自分で買おうとするとえらい高いものなのだ。(もう販売してないけど。)
当然、長くて、全部続けて見るのは、かなりしんどかった。

正直なところ、以前「NLP」というのを検索した時に、スピリチュアル関係にはまっていると思しき人が称賛している記事を目にしていたので、もしかしてスピリチュアル系の心理療法?と思っていたけど、日本産業カウンセラー協会が教材として貸してくれるんだから、ちゃんとしたものなんだろう。
しかし、いろいろ見てみると、「科学的には認められていない」などの文言も見つかる。

たぶん、「触運動覚のアンカーリング」「アンカー潰し」あたりが、正当な科学者といわれる人たちのお気に召さないんだろうか、とも思った。

たとえば、辛い記憶や行き詰っている悩みを、「右手を膝に置く」というアンカーにする。
右手を膝に置くという触運動覚を、辛い思いを想起させる目印にするわけで、何にも考えていなくても、右手を膝に置いただけで、辛い思いがよみがえってくるようにする。

一方、辛い思いを解決できる方法や、解決できた後のすっきりした気持ちを、「左手を膝に置く」というアンカーにする。
左手を膝に置きさえすれば、すっきりした明るい気分になれるようにする。

そうしておいて、両方の手を同時に膝に置くということをすると、辛い思いと楽な気分が同時に湧いてきて、ミックスされた感覚を同時に体験するという、不思議な感覚になるという。(これは、ビデオ中の受講者の体験談で語られている。)

その後、辛い思いのほうのアンカーである右手だけを膝から外すと、あとには悩みのない状態だけが残り、辛い思いは消すことができる、というようなもの。

まあ、はたから見ているだけだと、へえ、ほんと?という感じもしないでもないが、以前、ブレインジムの勉強会で、信じられないような体験をちょっとしたことがある私にしてみれば、そういうこともあるんじゃないかなあと。

ともかく、どんな方法であろうと、実際に良くなる人がいるなら、やってみる価値はあると思う。



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高校野球だけは特別? [日々の記録]

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小さいときから虚弱体質で、体育だけはどうしても2か3しか貰えなかったし、運動会は苦手な日だった私には、未だになんとも理解できないのだけど、数あるスポーツのなかで、なぜ、野球だけ、こんなに注目されて、応援する人が多いんだろう?

実家の父も、プロ野球には興味はないけど、高校野球だけは面白い、と言って、このシーズンは熱心にテレビを見ていた。

今、かかっていたテレビ番組も、高校球児一人一人に取材して、それぞれのエピソードを興味深く伝えていた。
とても好感が持てるような構成で、ここで紹介された選手は、今後華々しいヒーローになれるんだろう。

高校のバレーボールや、バスケットボールや、テニスや、サッカーや、ハンドボールとかだって、きっと全国的な試合があるんでしょう?
私はスポーツに明るくないので、よく知らないけど。
そういうスポーツの選手たちも、こんな風に細やかに紹介する番組を作って、テレビで毎日放送したら、他のスポーツも、もっと全国的に応援してもらえるんじゃないの?

なんで野球だけなの?
なんで野球だけ特別なのかなあ?

写真は、地域の夏祭り。
ささやかだけど、みんなの夏の楽しみです。
これが終わると、夏も終わりだねえ。


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黒書院の六兵衛 浅田次郎:著 [読書記録]


黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)

黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/01/06
  • メディア: 文庫



黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)

黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/01/06
  • メディア: 文庫




浅田次郎の本も、だいぶたくさん読んでいたけど、しばらくご無沙汰だったので、新聞の書評を見て買ってみた。

浅田さんのお話はとても面白いんだけど、「憑神」なんかでも、我らが水戸の御殿様や藩士たちのことについて、あまりよく書いてくれないところは、ちょっと不満。

今回のお話も、幕末の、江戸城明け渡しにまつわる話なので、ところどころ、慶喜公がけなされている。それはまあ、仕方がないか。

主人公は、尾張徳川家の徒組頭という加倉井隼人という人物。
江戸屋敷詰めなので、尾張には行ったこともないし、偉い役職でもないので、江戸城にもあがったことはないという下級武士なのだが、突然、官軍方の先発隊長の役目を申し付けられ、自分の組の部下を従えて、官軍の服を着せられ、江戸城に上がることになる。

後からお城に上がる官軍の本体の先触れとして、城内に問題がないかどうか確認するだけのお役目、の、はずが、怪しい人物が一人いることがわかり、隼人の苦悩が始まる。

御書院藩士の六兵衛という武士が、ただ居座り続けていて、口もきかず、食事もせず、横になることもせず、動かないというのだ。
六兵衛とは何者か、それも謎だったのだが、少しずつ明らかになっていく。

浅田さんは、ストーリーテラーなので、とにかく、読んでいて飽きない。
武士の階級や役目の話やら、江戸城の内部の話やら、ちっとも知識が無くて読んでいるのだが、読み進めていくと、へえ~、そんなふうになっているのか、と、お勉強になることばかりである。
江戸城西の丸の見取り図もあるので、それを見ながら、今六兵衛はどこにいるんだなと、確認しつつ読む。
六兵衛は、最初、玄関近くの御書院番泊部屋や、虎の間に居たのだが、だんだんと身分が高い人たちの使う部屋に移動して行ってしまうので、見取り図を見ながら、ほうほう、と読んでいく。

勝海舟や、他の登場人物も、面白く書かれていて、エンターテインメントとしては、非情に面白い。

それでまあ、なぜ、六兵衛は最後まで居座り続けたのか、そして突然立ち去ってしまったのか、主人公の隼人は自分なりに解釈して、納得したという最後なのだが、正直なところ、私には十分には理解できなかった。

本当に六兵衛って、正体は何だったのよ?
武士にとって本当に大切な「武士の魂」って、どういうことだったのよ?

うーん、わかる人にはわかるのかなあ。

私も自分の持てる知識を総動員して、いろいろと解釈してみようと思ったんだけど、やっぱり謎だらけ。
なんとなく、もやもやとした読後感だった。

誰か、読んだ感想を教えてくれないかなあ。

モナドの領域 筒井康隆・著 [読書記録]


モナドの領域

モナドの領域

  • 作者: 筒井 康隆
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/12/03
  • メディア: 単行本




発売されてすぐに買ったのだけど、当時はいろいろやらなきゃならないことがあったので、ゆっくり読書が楽しめる時期になったら読もう、と、最近まで封印しておいた。

何しろ、著者自ら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と宣言する究極の小説だというから、ものすごく期待して読み始めた。

冒頭では、河川敷で女性のものと思われる片腕が発見され、美貌の警部が登場してきて、あれ?これは「富豪刑事」みたいな展開になるのかな?と思いきや、何かに憑依されたような芸大の学生が出てきて、発見された片腕に瓜二つのパンを焼いたり、個性的な大学教授が出てきて、それも何かに憑依されてしまって、自ら「神」を名乗ったり、その「神」が法廷に呼ばれたり、ハチャメチャな方向に話が展開していく。

今までの筒井作品のどこかで読んだ話が、あちこちにちりばめられていて、筒井作品をたくさん読んでいる人には、あー、なるほど、ここでこう来たか、と、楽しめる作品にはなっているけど、初めて読む人には、なんだかわけのわからないストーリーにしか思えないだろうなあと。

「神」というのは、特定の宗教の神ではなくて、この世界を作った「宇宙意思」であって、そういう存在が、日本のある場所に降臨してしまうというのも、かなりめちゃくちゃだけど、この、「神」は、混迷する世の中に「救い」をもたらしたりはしない。
生まれるのも、滅びるのも、宇宙意思の美学なのだと。
美しいものも、醜いものも、同じように愛おしい存在であるということ。

若いころから筒井作品を読んできて、筒井的思想に洗脳されている私には、すんなり入ってくる内容なんだけど、他の人たちはどんな風に読んだんだろう?と、気になって検索してみた。

筒井康隆がどう読んでも「最高傑作」じゃない『モナドの領域』を「最高傑作」と言い切った理由
http://top.tsite.jp/news/tv-drama/o/26660124/index

今週の本棚 池澤夏樹・評 『モナドの領域』=筒井康隆・著
https://mainichi.jp/articles/20160110/ddm/015/070/032000c

筒井康隆最後の長篇か? 噂の「モナドの領域」最速レビュー
http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20150908/E1441618598824.html

ついでに著者本人の談
巨匠・筒井康隆が最後の長編小説『モナドの領域』を語る
「究極のテーマ『神』について書いたので、これ以上書くことはない」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47287

この本を読みながら思ったのは、あー、私って、筒井さんの本を若い時から読んでいたから、特定の宗教を心から信じるっていうことができないんだろうなあ、ということ。
キリスト教もユダヤ教もイスラム教も、みんな同じ。
この世界を作ったという、造物主は、たった一つなのだろう。
仏教は宗教じゃなくて哲学だっていう意見もあるけど、根本にある宇宙の理の考え方は、みんな一緒だろう。

というわけで、今は、ちょっとイスラム教についても知ってみようかなあと思って、こんな本を読んでいる。

コーランを知っていますか (新潮文庫)

コーランを知っていますか (新潮文庫)

  • 作者: 阿刀田 高
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: 文庫



久々に「宮部みゆき」を読んだ。これはまさに、カウンセリングのお話だね。 [読書記録]

職場の売店をうろうろしていて、久しぶりに宮部みゆきを読んでみようかと、「泣き童子」という本を買ってきてみたんだが、読み始めてみたら、あれ?これはシリーズものなのかな?
調べてみたら、前作が2つあって、どうやら続いている話みたい。
であれば、最初から読んでみないとつまらない。
まあ、宮部さんのお話は、途中から読んでもわかりやすいように、注釈やあらすじ的な記述があるので、そこから読んでもよかったんだけどね。

結局、Amazonで検索して、前作2冊を購入、届くまでは「泣き童子」はお預けにすることに。

で、最初から読み始まったんだけど、やはり面白い。
最初は病院などの待合の時間だけ読もうと思っていたんだけど、読み始めたら止まらなくなってしまって、結局3冊全部、続けて読んでしまった。

主人公は、悲惨な経験のために、実家を離れて叔父の家に身を寄せている17歳の「おちか」。
お嬢様然と暮らしてもいいのに、悲しい記憶を忘れようと、女中奉公をしてわざと毎日を忙しくしている。
あることをきっかけに、自分と同じように悲しい出来事を持っている人の話を聞くことで、自分の心が少しずつほどけていくことを知り、叔父の勧めで「不思議体験」を持つ人の話を聴くという仕事をするようになる。

不思議な話をしてくれる人を集める触れ込みは、「変り百物語」ということで、通常なら一晩に百の話を聴くところだが、1回に1人ずつ話を聴いて、百人募るというもの。

持ち込まれる話はどれも辛い出来事で、そこに宮部みゆき独特の妖の世界が関わっているわけだが、おちかは、その話を聴いて自分自身の身に降りかかった出来事を照らしながら、苦悩しながらも、一つひとつ解決への道を進むというもの。

それぞれの話の不思議さも魅力的だが、文章のあちこちにちりばめられた江戸の風俗の描写も面白い。

と、読み進めてきて、あー、これはカウンセリングの話だなあと思い当たった。
百物語で話されることは、語りっぱなし、聞きっぱなしで、部屋から出たらその話題には触れず、他人にも語らないという約束事になっている。
それでも、話に来た人は、話を聴いてもらった後、心を軽くして部屋を去ることができる。
長い間自分だけの心に閉じ込めてきたことを、誰かに聴いてもらうことで、荷を下ろすことができるのだ。
生きる希望を得る人もいれば、語り終えて安らかな気持ちになって、あの世の世界に旅立つ人もいる。

おちかは何も自分の考えを挟むこともなく、ただ聴くだけであり、その姿勢はところどころにカウンセリングの心構えのようなものを感じる。
そして、おちか自身の心も徐々に解き放たれ、成長していく様子が描かれている。

3作目でようやく18話なので、あと87話を聴かないと百物語にはならない。
このシリーズはまだまだ続きそうで、次の話が楽しみである。



おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)

おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/04/25
  • メディア: ペーパーバック





あんじゅう 三島屋変調百物語事続 (角川文庫)

あんじゅう 三島屋変調百物語事続 (角川文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/06/21
  • メディア: 文庫





泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)

泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫



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自主学習会で発達障害の話をしてきました。 [産業カウンセラー]

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産業カウンセラーの仲間は、それぞれ自主学習グループを立ち上げて、日々の精進を重ねているのですが、昨日は、自分が所属している自主学習グループではなく、お友だちが別の地域で立ち上げているグループに招かれて、「発達障害の基礎的な話をして欲しい」というリクエストにお応えして、拙い話をしてまいりました。

相談業務をしているメンバーの方から、発達障害らしいクライアントがいらっしゃって、どの様な対応をしたらいいのか迷っているというようなお話でしたので、大人の発達障害の場合に絞った内容でレジュメを作成しました。

初めての場所で、初めてお目にかかるメンバーを前に話をするので、ドキドキしながら向かいましたが、皆さんとてもいい雰囲気で、快く迎えていただいたので、私も安心してお話をすることができました。
質疑応答の時間も、いろいろと質問してくださって、充実した2時間半を過ごせたと思います。
本当に拙い話ではありましたが、聞いてくださった皆さんのお役に立てたのなら嬉しく思います。

その折りに紹介した参考図書は、もう一つのブログ「文献研究ノート」でも紹介していますが、こちらにもリンクを貼り付けておきます。
























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